普通運用で隠居生活中の元エース車輌。
中京地区東海道本線における名鉄との対抗のため、1989年に新快速用として投入された。
211系5000番台をベースにした制御システム、120km/h運転対応のためヨーダンパ装備、および3扉転換クロスシートを採用するなど、同時期に近畿圏新快速用として登場した221系に近い仕様となっている。
後継の313系登場後は新快速や特別快速の運用に入る機会は少なくなったが、2006年の313系5000番台の続投入により普通運用専属となった。
211系0番台や313系との併結運用も見ることができる。
特異な運用としては、静岡までの遠征運用(125F、1122Fなど)や中央西線での運用(多治見発岐阜行604Mなど)、行楽シーズンに塩尻まで運転される「ナイスホリデー木曽路」などがある。かつては「ナイスホリデー近江路」として北陸本線の長浜まで乗り入れたこともあった。
さいどらいん製エッチングコンバージョンキットを素材として、走行系や前面パーツなどを独自仕様としている。
車体はキットの指示通りにストレートに組み上げている。折り曲げを行うため、強度確保のため組み立てには半田付けを用いた。
屋根はGREENMAXの211系5000番台キットのものを用い、クーラー設置部分のビードを削り取る。
ビード除去位置やベンチレータ設置位置についてはキットの取扱説明書を参照せず、写真等から現物合わせで割り出した。
パンタグラフは近年のシングルアーム仕様とし、TOMIXのPT-7113-B(小田急LSE用)を採用。台座形状は正しいのだがシューのホーン形状が異なる(実物は313系同様の2本タイプ)。
クーラーは1996年頃に先頭車のみ大型のものに換装されている。中間車はGMのAU711、先頭車にはAU712を利用したが、実物はさらに大型のようだ。
床下はKATOの221系用の椅子パーツと211系用床板の組み合わせ。台車はヨーダンパ付きのため、251系用のものを利用した。
動力装置も221系用のものに251系の動力台車を組み合わせている。
車体の銀色はMr.Colorの「シルバー」と「スーパーシルバー(エアブラシ用)」を1:1混合したもの。側面帯は自作ステッカーによっている。
乗務員扉を完成品のような仕上がりとするため、マスキングしてクリアを塗り重ねた後(平滑性アップと食いつき向上のため)、クレオスの「メッキシルバー」を使ってみた。結果は良好で、今後の製作ではドア枠にも採用したいところ。
さらにクーラーには「スーパーステンレス」を使うなど、各種の銀色塗料を活用している。
屋根は211系5000番台と共通のグレー、下回りはねずみ色1号。前面FRPはグランプリホワイトと小田急アイボリーから調色したもので、帯はMr.Colorのサファリオレンジとした。
キットには透明レジン製の前面ガラスパーツが付属しているが、経年劣化で収縮していたり透明度に不満があったため、部屋にあった事務用クリップのブリスターパックから切り出した塩ビ板をはめ込む構造としてみた。
また前面ガラス上部のブラックフェイス部分についてはプラ板から切り出して黒く塗り、方向幕を接着してからはめ込んでいる。
221系下回り採用のため他編成との併結も可能。
シングルアームパンタ搭載。シュー形状の正規化が課題。
乗務員扉はメッキシルバーにより完成品ライクな仕上がりとすることができた。
ベンチレータ位置は211系などとは違っているようで、ロット差もあるらしく要調査。
クハには電話用アンテナを装備。
以下5枚はクリックで拡大。
主役の座を降りた311系。
G10編成のクモハ311・クハ310・モハ310。211系をベースに転換クロスシートに適した側面配置となっている。
G7編成のクモハはクーラーが新旧混合となって異彩を放っていた。
クモハ屋根俯瞰。(大垣駅で撮影)
クハの電話アンテナ。(豊橋駅で撮影)
初期車は車体側面にスピーカを設置。後期車ではクーラーキセ内蔵となり側面からは消えている。
数年前まではクモハの幌は白色だった。