自宅レイアウトでのメンテナンスフリーに一役買っているLOCOだが、注意書きに「つけすぎるとスリップを起こすのでつけすぎないように」とある。
そこで、どれくらい過剰使用するとどのような症状が起こるのかちょっと実験してみた。
実験に使用したのは1.5m×3.0m程度のエンドレスで、半分を高架としたユニトラックによるレイアウト。勾配は複線高架線路+複線勾配橋脚を普通に使った、いわゆる標準勾配である。
過剰使用ということで、とりあえず10両編成の電車(動力車輪にはゴムタイヤ装備)を20本程度用意し、すべての編成において「両先頭車・動力車」の3両の全車輪にLOCOを塗布し、それぞれ20周程度走らせていった。この実験中には坂を登らなくなる編成などは出なかったが、後半になると勾配でのスピードが多少落ちるようになってきた。
すべての走行が終わった時点で線路には相当量のLOCOが付着しているようで、運転台近く(車両を線路に乗せる場所)から一番離れた位置の線路を指でこすってみてもLOCOと思われる油分が指に付くという状態になった。なお、その油は真っ黒で、スパーク汚れを含んでいるのではないかと思われる。
さて、この状態で、まず10両編成の電車(KATO205系;動力台車はゴムタイヤ非装着)を走行させてみた。結果、見事スリップ。勾配を登らなくなってしまった。
両数を減らしていったところ、6両編成程度にすると給電を12Vフルにしてモーターをフル回転させれば何とか登坂する、といった状況に。
従来通り難なく坂を登るためには4連程度まで減車する必要があった。
LOCOを使う前は標準勾配であれば10連1M(ゴムタイヤ無し)で登坂できていたので、これは明らかに過剰使用の結果ということになりそうだ。
ただし、ゴムタイヤ装着編成はとりあえず10連なら登坂できるようだ。
なお、状況を元に戻すため、TOMIXのマルチレールクリーニングカーを「乾式」(布で線路を拭き取るモード)にして走行させたところ線路面のLOCOは除去できた(布は真っ黒になっていた)。
というわけで、効果はとても高いLOCOだが、容量・用法は正しく守らなくてはいけないという基本的な結論に達した。
何編成かLOCOを付けて走らせれば後は線路にLOCOが浸透しているので、以後の車両はLOCOを付けなくても暫くは安定走行できるということのようだ。
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