伊豆急8000系

JR乗り入れまでするようになった元東急車。

実物情報

リゾート21や200系の老朽代替として、東横線などで活躍していた東急8000系を授受。4連と2連に組み替えられ、2連には先頭改造車も登場した。

車内には西武10000系の座席更新で捻出されたクロスシートを海側に配置し、トイレも設置されるなど観光路線も意識した作りになっている。

外観ではJR乗り入れのための無線アンテナや信号炎管、スカート、ATS-PおよびATS-Siの設置が目立つ。トイレ部分の窓は塞がれた。

塗装は100系を彷彿とさせる2色のハワイアンブルー帯となった。

2005年7月からは、東急東横線にも同じ色の帯をまとった8000系が「伊豆のなつ号」として登場。こちらは色以外は東急仕様であり、細かな差異が見られて面白いものであったが、運用終了後はインドネシアに譲渡され、現地で再活躍している。

さらに2006年夏には8500系を種車とした「伊豆のなつ号」が登場し、オリジナルには無い8500系スタイルとして異彩を放っていた。

製作記事

種車の用意

GREENMAXの東急8500系キットを8000系として組み立て、伊豆急向けの仕様変更を再現していく。

先頭改造車のボディの加工

先頭改造部はコルゲートが無く、また前面も急行灯が無いなどのっぺりした外観になっている。このため、先頭車として組み上げた後これらのモールドを割り箸ヤスリで削り落として再現した。

中間車の加工

M2車のトイレ部分はt0.3のプラ板で塞いでおく。

床下の加工

床下機器はキットのものなどを適宜並べ替えてそれらしく再現。動力にはTOMIXの211系用のものを採用し、台車枠のみ東急TSに貼り替えた。

先頭車スカートはKATOのE231系近郊型用のものを利用した。

屋根の加工

M2車は補助電源関連の装備が無いため、パンタからの母線は片側のみとなっており、キットのモールドは片側を削り落としておく。

JR無線アンテナと信号炎管はKATOの205系用のものとなっている。

塗装

最大の特徴であるツートンの青帯であるが、アサヒペンのクリエイティブカラースプレー75番ミントグリーンとMr.Colorのスカイブルーを採用。ミントグリーンは塗料皿に吹き出して薄め、すべての色をエアブラシで塗装している。このクリエイティブカラースプレーは曲者で、剥がれやすいわ上に塗った塗料が弾かれるわで、次回からは薄め方など要注意となった。

車体の銀色はMr.Colorのシルバーとスーパーシルバーを半々に混ぜたものを塗った上に同じくMr.Colorのガンクロームを薄く上塗り。先頭改造部に今話題のMr.Color「スーパーステンレス」を採用して質感の違いを再現してみた。結果は非常に良好で、ヘアライン仕上げを再現するのに最適な塗料になりそう。

作品写真

両先頭車。先頭改造車はステンレスの質感の違いを再現。

トイレ設置部と配管が片側撤去されたパンタ周辺。

クモハ8151のクロスシートのテーブルに8151の模型を乗せて撮ってみた。このテーブル、113系の廃車発生品だろうか。支柱はかなり錆び付いていた。

伊豆高原駅で実物と対面。帯の色もOKだった。

実物写真

2005年4月17〜18日、伊東に一泊して取材してきた。

奥付

更新履歴

製作・著作

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