313系(2007年増備車)

2006年度新規増備グループのうち、静岡口・中央線・飯田線に投入されたグループを一挙紹介。

実物情報

2006年度から113・115・123系の置き換え用として各種の313系の増備が開始された。これらのロットではフルカラーLEDの採用、ヘッドライトのHID化、ブレーキチョッパの採用(一部)など改良が施されている。

まず5000番台と3100番台が、続いて中央西線向けの1100・1600番台、飯田線向けの1700番台、静岡口各線区向けの2000番台グループが登場した。各番台の詳細は製作記事のほうで個別に解説している。

製作記事

共通の加工

KATOの313系0番台および3000番台製品をベースとし、2007年登場グループに共通した加工を施す。これらは5000番台および3100番台も共通である。

まずアンテナ取り付け位置が変更されているため、先頭車前頭部の無線アンテナ穴を埋め、製品に合わせて調色した白色で塗装しておく。新たに設置するアンテナは先頭車屋根中央部で、クモハ313-3000と同一構造(中央部ビード無し、台座付き)とするのが正解だが、加工数が多いためビードの除去は断念。TOMIXの113系用無線アンテナを利用して台座付きアンテナを再現しておいた。

仕上げ段階だが、行先表示がフルカラーLED式となるため、インクジェットプリンタによる自家製ステッカーを貼り付けている。

床下装備も各番台で相違があるが、今回はすべて製品のままとし、床下機器については将来の課題とした。


▲アンテナを移設した屋根上。ビード削りは断念。

1100番台

中央西線の1000番台4両編成の増備分。0番台の4連をベースとして共通加工のみを施している。

1600番台

中央西線の1500番台3両編成の増備分。共通加工および1500番台と同様の3連化改造を施している。


▲1600番台。1100番台も4連であること以外はほぼ同一仕様で製作。

1700番台

飯田線および飯田~長野間の快速「みすず」などに使われていた115系の置き換え用編成。上諏訪や長野などJR東日本区間への乗り入れも見られる。

大まかな構成は1600番台と同様であるが、クモハがダブルパンタである点、半自動扉スイッチが装備されている点、ブレーキチョッパを装備して回生失効しやすいローカル線区向けとされたことなどが相違点となる。ダブルパンタは3100番台と同様にクモハ313-3000の屋根板を転用し、半自動扉スイッチは今後の課題としている。


▲ダブルパンタが特徴となる1700番台。

2500番台

静岡地区東海道本線を中心に活躍する。2000番台はいずれもロングシートで、2500番台はその中でも特別な装備を持たない最も基本となるグループ。

3両編成ロングシート車だが、ロングシートであること・ドアスイッチを装備することを除けば1600番台とほとんど差はないため、1600番台の工作とロングシート化を行う。

ロングシート化はまず椅子板のクロスシートをすべて削り取り、Plastructのコの字型素材を半分に割ってL字素材としてから必要な長さに切り出し、椅子板に接着した。またガラスは3000番台と同じタイプとなるため、屋根捻出用に確保した3000番台ボディやジャンク品等から捻出して交換している。


▲ロングシートとなるL字部材を取り付けた状態。


▲椅子の塗装はハンズセレクトのサファイアブルーを使用した。ガラスも3分割タイプに交換。

2600番台

2500番台と同様の3連だが、ブレーキチョッパを装備することにより山岳線区・閑散線区に対応したバージョン。東海道線のほか身延線富士口などでも活躍する。

模型では床下機器を再現しない限りは2500番台と全く同一工作である。


▲2500番台・2600番台。211系5000番台と併結して楽しめる。

2300番台・2350番台

増結用や御殿場・身延線用に2両編成とされたグループ。ブレーキチョッパも装備する。3100番台と異なりワンマンには非対応だがワンマン表示灯など準備工事は施されている。

2350番台はダブルパンタ、2300番台は第二パンタグラフ準備工事とされた。

ダブルパンタやワンマン表示灯・ドアスイッチを装備するため、模型では3000番台製品をベースとして共通加工およびロングシート化を行った。


▲第二パンタの有無が相違点となる2350番台(左)と2300番台(右)。

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