気力切れで数日ご無沙汰ですが、JAMコンベンションにご来場いただいた皆様には御礼申し上げます。
さてこの手の大規模展示の場合、やはりトラブルも発生するもので、それらのメンテが主な事後作業となります。
雑誌記事などではあまり掲載されることがありませんので、ご紹介したいと思います。
一番大きいのは台車溶損。DCCはアナログに比べると高電圧大電流のため、ポイント部の脱線などでショートしたまま数十秒放置すると発生します。
明らかなショートだとコマンドステーション側で検知するのですが、集電系統には一定の電気抵抗があるためか、そのまま電流が流れっぱなしになってしまう(そして抵抗により発熱する)ようです。
DCCを使う上では最も注意が必要な点のひとつでしょう。
小規模運転ならすぐに気づいて止められるのですが、広いモジュールレイアウトで走らせているとどうしても見落としが発生してしまいます。
発生した場合、金属車輪は触ると火傷するレベルの熱を持っていますので復旧作業にも注意が必要です。
幸い、今回発生した部品はジャンク品などを買ってストックしてあるものなので交換で復旧できますが、こういう事態に備えて走行系の部品はできるだけ予備をストックしたり、万一の事態が発生しても全く予備が無いという事態を避けられるよう、作品の製作にあたっては部品選定にも留意しています。
そういう点では修理以外の部品分売のないメーカーのものが厄介です。
余談ですが、TOMIX製品など集電にバネを使っているものは「バネが熱で縮む」ことで電流が遮断され、大きな被害を防いでくれる場合があります。
ただし、逆に長時間使っていると小規模ショートなどでも熱が蓄積してバネが縮むことがあり、走行性能の低下を招くこともあります。一長一短といったところででしょうか。
それ以外のトラブルでは「カプラーが折れた(KATO密連形に多い)」「パンタグラフが倒れた架線柱や服に引っかかって破損(シングルアームは特に弱い)」「貫通幌が走行中に落下して紛失」などがよくあります。
これらも同じく予備部品を多めに確保しておいたほうがよいということになります。
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