KATO 富士急2000系「フジサン特急」レビュー

ベースとなる「パノラマエクスプレスアルプス(PEA)」との仕様変更点が多く、PEAとの比較を主体としてまとめてみた。

(元)クロ165

外観

これだけでは塗装変更のみのように見えるが‥‥

まず車体の相違として、PEA時代の後年に埋められた先頭部天窓が再現されている。

サスペンション機構

台車を外して裏から見てみる。板バネ(集電版)の押さえ方の構造が変化した。これがサスペンション機構である。

なお台車側はBタイプ密連化(「なのはな」などと同等品)&黒染め車輪化された程度で、サスペンション機構導入のための型変更は行われていない。

床板構造

床板を分解。上がフジサン特急、下がPEA。展望室手前のグレーの箱はLEDのカバーである。

一目瞭然だが、ライト周りの構造が大幅に変化している。従来は小型LEDを使った特殊なものだったが、今回はKATOで一般的なライトユニット構造が採用されている。

LEDには白色LEDが採用された。

ライト点灯

DCC線上でライト点灯(そのためヘッド・テールが両方点灯している)。色の違いがはっきり解ると思う。

なお車体側の型は天窓以外は同等で、構造的にはフジサン特急用の床板を小加工(ヘッドマーク印刷の除去、スカートの干渉部を削るなど)することでPEAに組み込めそうだ。PEAを白色LED化したい場合は挑戦してみてはどうだろうか。

(元)クモロ165

外観

ダミーの中間先頭車からライトも点灯するノーマル先頭車に格上げされた。

前頭部の比較

PEAクモロのライトケース片方と幌を外して比較。

「特急」表示はHゴム含めて印刷。このため型としては種別幕部分全体が平べったくなっている(実物でいう北陸の475系のような状態)。

電照式のヘッドマークも抜き落とされて点灯するようになっている。

その他にも、幌の取り付け穴が埋められたり、ライトケース周りの型も多少異なっているため、PEAクモロをフジサン特急のパーツでライト点灯化するのは簡単ではないようだ。

ライト点灯

ライトユニットはクモロと共通パーツで白色LED。ヘッドマークもきちんと点灯する。

床板

ダミーからライト点灯に格上げされているので当然ながら大幅に異なる。こちらもクモロ同様、構造としてはKATOの一般的なライトユニット構造だ。

サスペンション機構も搭載。

(元)モロ164

屋根

屋根の違いはパンタグラフのPS16B化と避雷器の色。

動力ユニットの比較。上がフジサン特急、下がPEA。椅子板の外観が異なっているが、サスペンションは搭載されていないように見受けられる。

台車受けや台車も型は変わっていない(黒染め車輪&Bタイプ密連カプラー化された程度)。

サスペンション機構

サスペンション機構搭載車はこのように上から押しつけてみれば一目瞭然(1mm程度バネで押し下げられる)。

通常時の車高は従来品と変わらないようだ。

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