JR四国111系模型化資料

JR四国に在籍した111系を模型化するにあたって収集した資料をまとめた。写真は自分で撮ったものが無いため掲載できないが、必要であれば参考文献等を参照されたい。

車輌紹介

JR四国の開業及び電化区間の拡大に伴い、121系だけでは車輌が不足することから、静岡地区で廃車となっていた111系(初期車)を復活・活用したものである。

最初に3編成が登場し、暫くしてから2編成が追加された。国鉄時代に転属していた車輌(※1)と、国鉄末期にすでに廃車になっていたものを国鉄清算事業団からJR四国が購入した車輌(※2)があり、それらは組み替えをしたため編成内に混ざっている。このあたりについては模型化資料収集がメインだったのでちょっと曖昧。追加情報などあれば頂けるとありがたい。

観音寺・琴平~高松の運用のほか、観音寺・琴平~岡山の瀬戸大橋線普通列車にも使用された。また臨時で快速マリンライナー(ヘッドマーク付き)に充当されたこともある。

6000系の登場により瀬戸大橋線からは基本的に撤退したが、6000系入場時に代走することもあった。113系登場により瀬戸大橋線からは完全撤退し、113系増備によって2001年についに全廃された。最後まで残ったB4編成は引退記念で湘南色に塗り替えられたが、前面の塗り分けが111系初期のものを再現したとのことで、113系を見慣れていると少しだけ違和感を覚えるものだった。

※1 国鉄時代の転入:MM'16 MM'24 MM'36 Tc6 Tc11 Tc28 Tc303 Tc317 Tc323。この車輌で3本組んで先行デビューしている(全車トイレ撤去)。

※2 国鉄清算事業団からの購入:MM'3 MM'4 Tc2 Tc10 Tc27 Tc29。購入後、Tc10>Tc3001、Tc11>Tc3002に方転改造して編成を組み替えた。

在籍した車輌の内訳

編成番号 クハ111偶数 モハ111 モハ110 クハ111奇数
B1 28 24 24 303
B2 6 36 36 323
B3 27 13 13 317
B4 29 4 4 3002
B5 2 3 3 3001

クハ111-3000はクハ111-0を偶数向きに方転(CP取付)したもので、上記2両のみ存在していた。

B2編成が最初に廃車された。

形態の分類

あくまで模型化用の資料なので、それを前提に書かれている点に注意。

塗装

ヘッドライト

B3・B4編成が原型大目玉、あとはシールドビームだった(B2編成が不確定。シールドビームだったらしいが)。

側窓

B1編成のみ原型R付きのままだったが、それ以外はユニットサッシに改造された。ユニットサッシの形態は一般的な113系量産冷房車とは少し異なっており、模型ではむしろウインまたはGMの113系などをベースに165系などのサッシ窓を使った方がそれっぽくなる。

モハ110のパンタ側の端の窓は乗務員室となり小型化されている(中間車最大の相違点)。

乗務員扉

「111系の形態」をしていた。すなわちマイクロエースの113系のように、水切りが存在している(マイクロエース製品のHゴム付きの形態は111系であっても113系であっても完全にダウトなので注意)。これは雨樋が乗務員扉上まで延びていないからであるが、一部に雨樋を乗務員扉上まで延長した車輌がいたようである。

乗務員扉の配置は113系初期車と同じ(量産冷房車のような小窓が無い)なので、ウインやGMの車体をベースにする場合はこの部分の改造(移植または切り継ぎ)が必要になる。サハのボディをベースに先頭改造するほうが楽に製作できるかもしれない。

ドア窓

黒Hゴムのものと金属押さえ(205系タイプ)のものがあった。どの車輌がどのタイプか調査中である。

B4編成は全車金属押さえ、B3編成はHゴムであった(いずれも晩年)。

時期的なものもありそうで結構考証が大変そうだ。

トイレ

B3編成のTc27・B4編成のTc29の2両を除いて全車撤去されており、撤去跡は窓が埋められている。また、トイレの残された2両については、トイレ窓の小型化(形態は113系2000番台に似たもののようだ)が行われているほか、反対側の窓も埋められている(自販機スペース?)。

屋根

パンタ配管は111系のままなので、ヒューズ箱が無いなど量産冷房車と異なっている。パンタグラフはトイレの付いているB3・B4編成がS-PS58に換装、B5編成はPS21に換装されていたようである。

クーラーはAU101型。JR西日本のWAU102東芝型に似た形態なので模型ではこれ(GMパーツ)を利用するのが良い。ベンチレータは当然ながらグロベン。クーラーの配置についてはブンカの111系タイプキットの説明書に詳細な説明が載っている(クーラーやベース車体も含まれているので、改造種車にはこのキットを買ってしまうのが手っ取り早い?)。

床下機器

マイクロエース113系初期型のものがほぼそのままであるが、モハ110はMGからSIVに変更されている。SIVの写真は参考文献の「JR電車ライブラリー3」に載っている。

模型製作の指針

すでに111系タイプ車輌を作ったことがあるが、今度は正確な形態に近づけて製作しようと考えている。

どの編成をプロトタイプとするかについては、シールドビーム仕様のほうが好みであるため、B5編成とする予定である。

自分は111・113・115系については「TOMIX・ウイン・マイクロエースのみを使う」ことにしているため、B5編成の製作にあたってはウイン製品を使う予定。手っ取り早く作るならGMキット(初期型・量産冷房型の合成)が最適だろう。

奥付

更新履歴

参考文献

謝辞

情報提供を頂いたみまさかかわい氏に感謝致します。

製作・著作

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