徹底解剖!クロスポイント富士急5000系キット

幻のキットと言われているクロスポイント富士急5000系キットの中身を紹介。あくまでネタとして捉えて頂きたい。

写真はクリックで拡大。

はじめに

購入までの道程

2000年秋、突如ジーエムストアー大山店にて「富士急5000系 レジンボディキット」発売の告知が行われた。レジ前には試作品が展示、それなりの出来と感じた。また「鳳車両製特製ステッカー添付」と記載してあったと記憶している。また当時の雑誌にはジーエムストアー広告に発売の告知が載っていた。

筆者はたまたま大山店に買い物に行った際にこの情報を目撃、興味を持って店員に発売日を尋ねたところ、それから1週間後の日付を教わった(日付失念)。

そこで筆者は1週間後のその日、ほぼ開店と同時にGM大山店を訪れたのであった。

大山店に到着するも、人の入りは極々普通。別段混雑する様子も無かったが、店頭のクロスポイント製品陳列コーナーには、しっかりと「富士急5000系キット」が置いてあったのである。

価格は13800円。2連にしては高い価格と感じたが、当方初めてのレジンキット購入であり、まあこんなものか‥‥と購入。大山店長(だったはず)にレジンプライマーについての詳細を教わり、グンゼのレジンプライマー(瓶入り)を同時に購入して帰ったのをはっきりと覚えている(ついでに、店内を店員と顔見知りのようだった子供が走り回っていたことも‥‥)。

そして時は流れ

購入したのはいいものの、その当時筆者は他の車両の製作などに追われており、このキットは未使用(取説や出来を見るための開封くらいは行った)のまま工場入りしていた。

さらには2001年に入り、筆者は別のジャンルに興味を持ったため、暫く(とはいっても10ヶ月ほど)鉄道模型そのものから離れることとなってしまった。

しかし巡り合わせは不思議なもので、そちらのジャンルにて鉄道模型関係の知人に多く巡り会い、それまで一匹狼で活動していた筆者の鉄道模型趣味の門戸を大きく開くことになったのである。

そんな折り、なにげなく知人達と話していた時に、ふと知人が口にしたのが「伝説となっているクロスポイントの富士急5000系のキット」という言葉であった。筆者はふと疑問に思う。「僕、そのキット持ってますよ?」

伝説を知る

驚いた知人は「それは凄い!」と騒ぎ始めた。筆者は一匹狼で活動していたこともあり、鉄道模型業界の内部事情・裏情報なんてものは全く知らず、インターネットでもあまり鉄道模型関係の情報収集は行っておらず、雑誌から得られる知識のみを頼りに趣味を続けていたのだ。このキットが伝説持ちであるということなど、知る由もない。たとえ大山店から在庫が消えてしまっていても、「ああ完売したんだな」くらいにしか思わないだろう。

以下は伝聞である。事実であるという証拠や確証は全く無いことをご理解頂きたい。

なんでもこのキット、クロスポイントが富士急行に承諾を取らずに発売したのだそうだ。そして発売当日、当日である。富士急行からクレームが入り、即刻店頭から回収されてしまったというではないか。

筆者は運が良かった。たまたま休みであったため、開店と同時に(まさかとは思ったが、少量限定品というので完売を危惧し一応念のために、と思って)GM大山を訪れ、真っ先にこのキットを買い求めてすぐに帰宅したのだ。そうしたらいつのまにか、このキットはその実在を目撃されることすら希有という、まさに伝説のキットと化していたのである。

その後は単純な流れである。しばらくの間は、このキットを所有していることを話題にしたりして楽しむ毎日(?)であった。ところが、いまだに手つかずで組み立てられていない‥‥。

内容の紹介

では、このキットの中身を見ていくことにしよう。写真はすべて2002年7月10日の撮影である。

当時の雑誌に掲載された広告

RM Models 2001年2月号より。広告掲載時にはすでに手遅れだったかも?

パッケージラベル

パッケージ自体は普通のクロスポイントの黄色い箱である。ちなみに富士急行承諾済のような記載は見あたらない。

取扱説明書

これが取扱説明書。部分的にピックアップしてみると、タイトル前面ガラスの付け方5002形説明5001形説明など。

車体を側面から見る

さすがレジンボディ。購入から1年半を経過し、すでに反っている。まあこれくらいなら許容範囲なのかもしれない。

車体自体はGMの113系キットを切り継いでまとめているように見える。

車体を前面から見る

こちらから見ても反り具合が良く分かる。前面は好印象であると感じるがどうだろうか?

賛否はあるのかもしれないが、これだけの原型を作れる人は流石である。私には出来そうにない‥‥

車体を屋根パンタ周りから見る

車体は同じ物が二つ入っており、パンタ無し車ではこの配管を削り取るように指示されている。これが面倒で筆者は組立を開始しなかった…のが未使用で保存という結果に繋がったのかもしれない。

特製ステッカー&デカール

鳳車両製。当方所有の鳳車両特製ステッカーは、他にトレジャータウンの203系キット用、クロスポイントの101系南武支線用、などがある。

デカールのほうは車番。

付属パーツ類

クーラーは小田急のものである。あとは普通の床下機器類がセットされている。なお台車と動力はグレーのDT21だが、実車も国鉄115系に合わせた仕様らしいので、これで良いはずだ。

ガラス類

GM113系の側面窓ガラスと、東武8000系の前面ガラスがセットされており、これらを適当に切り出して使用するように指示されている。指示としては妥当だが、面倒くさそう‥‥

奥付

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