211系0番台東海道線(改造サロ組み込みN3編成)

サロ124からの編入改造車組み込み編成をサロのみの軽加工で再現。

実物情報

東海道線国府津車両センターへのE231系投入に伴う113系の廃車で、ステンレス・ダブルデッカーのグリーン車であるサロ124およびサロ125が捻出されたが、これらは113系と比べ車両も新しく、211系に準じた構造で作られていることから、田町車両センターの211系へ座席数増強のため転用することとなった。

これにより平屋のサロ211・サロ210をさらに捻出し、それらは高崎・宇都宮線系統の211系1000・3000番台に組み込まれることとなった。この転配はサロ211+サロ212あるいはサロ210+サロ213をペアのまま捻出し、編入改造したサロ212とサロ213(元車番+100)を組み込む形で行われる。

第一弾として登場した田町車両センターの211系N3編成へは、サロ124-9を改造したサロ213-109と、サロ124-27を改造したサロ212-127が組み込まれた。

この2両は元々横須賀線用として製造され、従来のサロ212やサロ213・サロ124・サロ125とは異なる模様の帯(新湘南帯)を纏っているのが特徴だったが、211系編入に際して帯の変更は行われなかったため、211系サロとして初めての新湘南帯組み込みとなり異彩を放っている。

製作記

概要

KATOの211系普通車をそのまま利用し、サロ212-100とサロ213-100を製作した。

両者とも種車は実物と同じくKATOのサロ124を利用しているが、現行のセットに入っているサロ212も構造は同じなので利用可能である。

ただ、サロ211とサロ212のペアはそのまま高崎・宇都宮線用に転用できるので、新たにサロ124を買い足して製作する形としている。

サロ213-100はサロ213-0とは窓配置が異なるので注意。サロ124あるいはサロ212-0から改造しなくてはならない。

共通の加工

KATOのサロ124は一般的な湘南色帯であるので、これを新湘南帯に変更する必要がある。

まず、元の帯をシンナーを用いて落とす。この作業には爪楊枝と綿棒を用いるが、まず爪楊枝にシンナーを付けて帯を少しずつ擦っていく。すると帯の印刷が溶けて浮き出してくるため、ここを同じく少量のシンナーを付けた綿棒で拭き取る。これを繰り返していく。

貼り重ねる帯で隠れる部分については無理に除去しなくてもOK。

帯が落とせたら、その上から新湘南帯を貼っていくが、この帯は205系などで培った技術を利用して製作(Adobe Illustrator+顔料インクジェットプリンタ)したステッカーによっている。

下回りについてはKATO製品は台車がTR69なので、サハ211から転用したTR235に交換した。ASSYパーツでも入手可能である。

表記は所属が「東チタ」となり、車番は国鉄書体で表記されているので、適当なインレタから流用して転写する。

サロ212-100の加工

サロ212-100については共通加工(帯変更・台車交換)のみとなる。

つまり、TOMIXのサロ124(新湘南色)の製品を使うとそのままで良い(必要なのは表記類の変更だけ)ということになる。

サロ213-100の加工

サロ213-100にはトイレの設置を行う。模型では乗務員室窓の上に当て板を貼り重ねるだけであるが、当て板の素材としてシルバーメタリックのカッティングシートを所定の大きさ(実物写真から割り出し)に切り出した物を利用している。表面は2000番のサンドペーパーで磨き、ダルフィニッシュ風の仕上げとしているが、薄いカッティングシートでは下地の凹凸が表面に浮き出してしまうようである。将来的には同じ大きさのプラ板を銀色塗装したものを採用したいと考えている。

作品写真

トイレの設置されたサロ213-100。

サロ212の乗務員室とサロ213のトイレ側が向き合うように連結されるため、サロ213については方転が行われている。

中央の太帯が目立つ新湘南色。211系にしかも2両組み込みということで非常に目立つ存在となった。

奥付

更新履歴

製作・著作

Copyright(C) 2005 橋本孔明(Koumei Hashimoto), all rights reserved.