MicroACE製品の小加工。
常磐緩行線・地下鉄千代田線直通用に201系をベースに製造された203系であったが、昭和60年度の製造分から台車がボルスタレスのDT50A・TR235Aに変更された。
その後JNRマークの消去、常磐無線アンテナ撤去、転落防止幌設置に伴う妻窓閉鎖などが行われている。
前面の造形など物議を醸しているものではあるが、とりあえず全体的な造形については手を加えていない。
今回手を加えた点は
となっている。
今回は普通のMicroACE製品と逆に「車高を上げる」工事を行っている。製品のままでは床板取り付け位置が低すぎるため、裾が長めの整形とあいまって床下機器が車体に隠れてしまうほどとなっている。
嵩上げの目安としては、同系列であるKATOの201系を基準とし、窓ガラスの位置で両者を揃えることとした。
製品の状態で床下機器の状態やKATO201系との比較を見てみる。このように今回は車高がかなり低くなっており、これを少し嵩上げする。
車高を上げるため、まず床板の写真の位置に1.0mm厚のプラ版を貼り付けている。吊革は撤去してしまった。
車体のガラスは、このツメを4箇所切り取っている。床板の固定はこのツメの両脇にある突起と両面テープによっている。
動力ユニットはKATOの201系用のものを利用、動力台車はDT50を利用した。
そのままではKATOの動力ユニットは入らないので、モハ202の窓ガラスを取り外し、側窓の下のラインまで切りつめている。
動力車以外の台車については、走行性能(ポイント通過性能など)の改善と車高調整、利用するカプラーなどの要因からTOMIXのDT50・TR235に交換した。先頭車は集電を行うのでTOMIXの車輪と集電部材を組み付けたが、それ以外の車輪はKATOの中空軸車輪を利用している。カプラーはKATOカプラー密連型を採用した。
JR無線アンテナと信号炎管をKATOの201系で使われているものに交換した。またパンタグラフもKATOのPS16Bに交換。そして屋根全体をKATOの201系の屋根色に合わせて調色したグレーを吹き付け、以上でKATOの201系との雰囲気統一を行っている。
車高の嵩上げが完了した状態(加工前)。サッシや靴ズリがゴツいのはまあ仕方ないところか。
嵩上げにより床下機器もきちんと見えるようになった(加工前)。
アンテナ・信号炎管・パンタグラフをKATOパーツに交換し、屋根全体もKATOの屋根色に再塗装している。