海を渡った103系、異国の地で活躍中。
インドネシア・ジャカルタ近郊の通称JABOTABEKと呼ばれる地域の鉄道網を拡充するにあたり、日本の支援を得て開発が行われ、車両についても日本製通勤電車の中古を導入することとなった。
当初都営地下鉄6000系を導入していたが、引き続きJR東日本武蔵野線の103系・東急8000/8500系・東京メトロ5000系・東葉高速鉄道1000系が相次いで導入され、路線網における一大勢力となっている。
KATOの新103系を用いることとし、ATC車の4連および非ATC車の4連を用意した。
現地では投石避け金網の設置、ステップや手すりの設置、アンテナ類の交換などが行われているが、塗装だけでも雰囲気が再現できることから、車体側の加工は一切見送っている。
台車および床下機器は無加工だが、スカートのみペーパー製のパーツを別途製作し、取り付けている。
このスカートは大学ノート表紙を素材に、「CraftROBO」を用いて切り出したものを用いた。サーフェーサーを吹いて表面研磨後に塗装し、プラ棒を介して車体側に取り付けている。
また4+4の8連が再現できるよう、中間先頭車にはTNカプラーを貼り付けた。TNカプラーの動作への干渉を避けるため、ダミーカプラー用とTNカプラー用ではスカートの切り欠き寸法を作り分けてある。
▲Illustrator切り出し用の原図。下がTNカプラー対応版となる。
▲切り出しは大量に行い、状態のよいものを使用する。
屋根についても加工は行っていない。
実物はパンタグラフの形状変化(インドネシア路線の架線対応のため)、アンテナ交換などが実施されている。
ダークブルー・ライトブルー・シルバー・オレンジの塗り分けとなるが、ダークブルーにはMr.Colorのガンダムブルー、ライトブルーには東武ライトブルーと白の混色、オレンジにはMr.Color原色オレンジを使用した。
なお、ATC車の編成と非ATC車の編成では前面帯の塗り分けが異なっているので、実物写真を参考にマスキングを行っている。
ライトブルー→前面帯シルバー→ダークブルー→扉のシルバーという順序で塗装し、オレンジはスカートおよびテールライトに色差しで塗装している。
▲基本塗装の完了した車体。
表記類は前面帯上の会社ロゴマークのみ再現することとし、写真をトレースした原図からデカール化して貼り付けている。
▲デカールを貼り付けた前面。前面帯の寸法は両編成で異なっている。
色差しについては、ATC編成はドア窓が金属押さえ・前面幕は黒Hゴム・前面ライト部が銀色/非ATC編成はドア窓が黒Hゴム・前面幕が金属押さえ、となっているので、それぞれを色分けで再現した。