秩父鉄道3000系

国鉄急行型の残党だったが、2006年に退役した。

実物情報

1992年、秩父鉄道の急行「秩父路」用として、JR東日本新前橋電車区の165系を購入・改造して登場した。

3編成9両の陣容で、種車は次の通りとなっている(秩父鉄道公式ウェブサイトより)。

老朽化に伴い6000系に置き換えられ、2006年11月をもって惜しまれつつも引退した。

編成 デハ3000 デハ3100 クハ3200
1 クモハ165-91 モハ164-55 クハ165-93
2 クモハ165-82 モハ165-50 クハ165-86
3 クモハ165-93 モハ164-57 クハ165-95

主に前面が改造されており、非貫通・一体型ライトのいかつい面持ちとなった。また中間車はダブルパンタ化された。

第一編成・第三編成は試作冷房改造車がベースとなっており、AU13クーラーとなっているものの位置が異端である。

製作記事

概要

イエロートレインの秩父3000系改造パーツセットを用いて製作した。行程はほぼ取扱説明書に沿っている。

TOMIXの165系の3両編成をベースとし、モハ164の屋根板をもう一枚調達、切り継ぎしてダブルパンタとする。

前面と塗色で充分雰囲気は出せると判断し、あまり拘った工作とはしていない。

屋根の加工

クハは無加工、クモハは最前面箱型ベンチレータを撤去し穴埋め、モハは切り継いでダブルパンタ化する。ダブルパンタ部は実際には配管の向きが逆になっているため、気になる場合は切り接ぎではなく自前で配管したほうが経済的である。

床下の加工

床下については、ライトユニットを取り外したほか、前面部分で改造パーツと干渉する部分を削る程度となっている。

車体の加工

全車ともトイレ窓を埋め、サボ受け類はすべて撤去となっているため削り取る。先頭車の細いサッシ窓も埋める。

前面の加工についてはパーツセットの取扱説明書通りとなっているが、おでこの方向幕とライトを埋めるのにはエポキシパテを用いた。

おでこ部分は、方向幕をニッパーでおおまかに切り取ってからエポキシパテを盛りつけ、瞬間接着剤を表と裏に流して補強してからヤスリで削り、整形する。整形後にサーフェーサーを塗って細かい傷も仕上げておいたほうがよい。

塗装

青色についてはキット説明書に明確な指示が無く、当方の判断となっているが、Mr.Colorのインディブルーに東武ライトブルーを少々混ぜた程度のものを用いてみた。雰囲気は問題ないと判断するが、付属している車番および細帯インレタの青色とは微妙に異なっており、青20号も混ぜた方がよかったかもしれない。

順序は、黒>前面窓部マスキング>青>帯マスキング>白>窓枠以外マスキング>黒(窓枠部分)とした。

仕上げ

CTKマーク、車番、先頭車乗務員扉部の細帯はインレタが付属しているのでこれを利用。ヘッドマークもステッカーが付属しているが、クリアコートに弱そうだったので最後のクリアコート吹き付け後に貼っている。

ドアHゴムは実車は金属押さえに変更されているので削り取るのが正解。いずれ加工するとして、とりあえず黒にしておいた。

スカートは幅広のものとなっているが、面倒なので元のスカートをそのまま白3号に塗っておいた。プライマー処理したものの剥がれやすいので気を付けているが、いずれ正規のスカートを製作したい気もする。

模型写真

短い編成で単線ローカルレイアウトに映えるが、このような高架線にはあまり似合わない‥‥。

クハ3202、元クハ165。

デハ3102、元モハ164。ダブルパンタ化。

デハ3002、元クモハ165。

実物写真

最後の1枚を除いて作者撮影。撮影場所は2002年3月26日の三峰口駅。

3編成いずれも細部形態が異なっている。

形式写真のつもりで写してはいるが障害物が多かったりしてあまり綺麗ではない。

塗り分けの参考に。

かけやま写真館のかけやま氏より提供して頂いたパンタ車の屋根写真。ベンチレータ等の配置の参考に。

熊谷駅新幹線ホームから撮影とのこと。

奥付

参考文献

更新履歴

製作・著作

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